帝人グループ/複合成形材料の新拠点/7千万ドル投じてテキサスに

2019年09月30日 (月曜日)

 帝人とグループ会社のコンチネンタル・ストラクチュラル・プラスチックス(CSP社、米国)は、米国テキサス州に自動車向け複合成形材料事業の新拠点を設ける。約7千万ドルを投じて、自動車向け複合成形材料生産で北米最大規模の工場を立ち上げる。今年10月に着工し、2021年度中の稼働を目指す。

 帝人グループにとって北米では14カ所目の拠点となるが、CSP社がテキサス州に進出するのは初めてのこと。工場面積は約1万9千平方メートルで、従業員数は約200人。ガラス繊維複合材料(GFRP)の成形でスタートを切る。

 グローバルではチェコのベネット・オートモーティブ社に続く25カ所目の複合材料部品の生産拠点となり、グループの自動車向け複合成形材料事業を一層強化する。今後はティア1サプライヤーとして、20年以降の環境規制強化に対応した車体の軽量化に向けてソリューション提案力を強化。30年近傍に帝人グループの自動車向け複合材料製品事業の売り上げを20億ドル規模に拡大する。

 今回の工場新設について帝人の鈴木純社長は、「今後の成長に向けて、自動車産業の盛んなテキサス州に拠点が必要と判断した」と説明。来日したグレッグ・アボットテキサス州知事は「帝人グループの投資を歓迎し、事業の成長に期待する」と話した。