A+A2019プレビュー 世界の労働安全市場へ(3)/環境対応など開発力訴求

2019年10月09日 (水曜日)

 日本の素材・副資材メーカーは、世界に向けて商品の開発力をアピールする。サステイナビリティー(持続可能性)への関心が強まる中で環境配慮型の素材を打ち出すほか、労働環境を快適にするためのシステムなど幅広い技術をそろえる。

 出展が6回目となる東レは、ユニフォーム素材で、植物由来の原料が約30%含まれるポリエステル「エコディア」や、再生ポリエステル(PET)など環境負荷低減に資する素材を展示する。マイクロプラスチック問題が浮上した昨年以降の世界的な潮流に対応。加えて、安全に寄与する高機能織・編み物も発信する。

 同社はその他、使い切りタイプの化学防護服も紹介。EU型式試験証明書(CEマーキング)を取得した「リブモア3000」(高通気タイプのツナギ服)を出展する。高い防護性と通気性を両立させ、快適な着心地を保つ。

 ユニチカトレーディングは3回目の出展で、サステイナビリティーをテーマに、リサイクルポリエステル「エコフレンドリー」シリーズに撥水(はっすい)や高視認性などの機能を付与。高次元安全素材「プロテクサ」のFR(難燃)やAS(制電)、HV(高視認)と合わせて提案し、技術力をアピールする。

 出展17回目のユニチカスパークライト(京都府南丹市)は、「安全・安心を快適に着る」のテーマの下、欧州で今後も幅広く支持を得られるように難燃・工業洗濯タイプや外観不良防止、レインボー反射、セグメント・トリムなど機能性反射材を展示する。ユニチカトレーディングとの共同出展していることで生地・反射材とも対応可能なことを訴える。

 PPE(個人用防護具)でも日本から有力企業が出展する。防塵(じん)マスクなど呼吸用保護具を製造販売する重松製作所は、欧州市場では珍しい呼吸連動型電動ファン付き呼吸用保護具「シンクロ」シリーズを中心に展示。スタンダードの全面形面体「シンク01」、広視野で拡声器を備える同「シンク09」や、半面形面体で軽量、シリコーン製接顔体で装着感に優れる欧州向け「シンク11」など紹介する。