ユニチカトレーディング/中国、欧米向け開拓へ/強み生きる素材に重点

2020年01月14日 (火曜日)

 ユニチカトレーディングは日本品の輸出や海外生産品により、内販を主力とする中国企業や欧米企業の開拓に取り組む。

 中国向けは国内生産の特殊ポリエステル長繊維をはじめ「強みを発揮できる素材に重点を置く」(細田雅弘社長)考え。欧米市場は生産拠点と位置付ける。ベトナムを主体に、現地進出する韓台企業と連携して対応策を検討する。産業資材用は国内で実績がある特殊品で海外市場の探索に取り組む。特にビニロン3軸メッシュ「トリネオ」、熱融着長繊維「メルセット」などに期待する。

 欧州市場を中心に高まるサステイナビリティー(持続可能性)対応としては、ケミカルリサイクルによる差別化ポリエステル長繊維やPLA(ポリ乳酸)素材「テラマック」に力を入れる。

 同社の海外販売比率は現在25%。主力はデニム輸出で、その他は日本向けを手掛ける日系企業向けが中心。日系企業向けはベトナム、インドネシアの現地法人を通じた供給体制をさらに強化する。

 そのためにも「海外対応できる人材育成が重要」とする一方、開発機能も強化する。例えば、ベトナム子会社のユニチカトレーディングベトナムでは、ホーチミン事務所に日本人技術者を常駐させているが、品質管理だけでなく開発センターとしての機能も果たしていく。