帝人フロンティア/ライセンスブランド展開/新事業加えて成長図る
2020年02月03日 (月曜日)
帝人フロンティアの東京衣料第三部はライセンスブランドの展開に乗り出す。主力事業に新ビジネスを加えることで、部の成長につなげる。第1弾としてアウターウエアブランド「セイブザダック」の販売を20秋冬物から開始し、2023年度に卸ベースで10億円規模に育てる。
このほど伊・アパレル企業のセイブザダック社との間でセイブザダックの日本における独占販売契約を結んだ。同部がライセンスブランドを扱うのは今回が初めて。セレクトショップ向けOEMを主力としているが、今後の発展には新しい事業領域が必要と判断した。
同ブランドは100%アニマルフリーが特徴で、アウターウエアの中わたには中空形状のポリエステル繊維「プラムテック」を用いる。この中わたは軽量性や通気性、速乾性、保温性などに優れている。日本人のサイズ感に合う「ジャパン フィット」の生産(セイブザダック社)も行う。
20秋冬のコレクションでは、防水透湿素材「ゴアテックス」との協業商品、両社コラボレーションにデザイナー・山根敏史氏のデザインを取り入れた「スカイ スクレイパー」などが登場する。一部の商品には帝人フロンティアの再生ポリエステル繊維が使われる。
紳士から婦人、キッズまで幅広いアイテムをそろえる。中心価格帯は紳士と婦人が3万~8万円、キッズは2万~3万円。百貨店に加えて、セレクトショップや専門店販路の開拓を進める。直営オンラインストアでの販売を予定しているほか、直営店舗の開設を検討する。
卸ベースで20年度に3億円を計画し、23年度には2桁億円に拡大する。ライセンスブランドの取り扱いについて「今後はブランド数を増やしていく可能性がある」とした上で、「そのためにもまずはセイブザダックを成功に導く」と強調する。