帝人フロンティア 原料部/ドレープ参入に意欲/「エコペット」で30%超増

2020年02月19日 (水曜日)

 帝人フロンティアの原料部はレースカーテン向けの糸売りを中心に展開してきたインテリア事業で、2020年度中にドレープカーテンへの用途拡大を検討する。糸売り、生地売りでの販売を計画しており、ドレープでの拡販を通じ20年度からの業績反転を目指す。

 同部はレースカーテン向けが好調で17、18年度と業績拡大を続けてきた。しかし、全体的な繊維市況の低迷やレースカーテン向けの伸び悩みに伴い、19年度は踊り場を迎えているという。

 このため、ドレープカーテンへの参入を実現し、業績を再び成長路線へと回帰させるための開発を改めて強化しており、20年度中にめどを立てたい考えだ。

 婦人服の高級ゾーン向けでは17年度から販売を開始した「美影(みかげ)ドライ」の販売が順調に推移しており、今後も拡販に取り組んでいく。3年連続で増販を達成しており、20年度も国内百貨店アパレルや輸出市場へのアプローチに力を入れる。

 今日19日から開催される「第17回 ジャパン・ヤーン・フェア」では、ペットボトル再生ポリエステル「エコペット」やケミカルリサイクルで生産する「同プラス」「ソロテックス」を重点的にプロモート。

 昨年の出展時に比べ「品種や完成度を大幅に充実させることができた」(大寺剛史原料部長)としており、ここに来て増えているエコへのニーズにこれらの商品ラインで応える。

 ソロテックス/ポリエステルのバイメタル糸に今回、初めてポリエステル側をエコペット化した品種をラインアップしている。エコペットでは、中量産のための糸の出荷は終わっており、北陸産地を経由する欧州婦人アウター向けの輸出が先行する見通し。エコペットシリーズトータルで20年度は「少なくとも30%増を狙いたい」と話している。