三陽商会「エコアルフ」/渋谷に“持続可能”な旗艦店/今月末には銀座にも

2020年03月16日 (月曜日)

 三陽商会は13日、スペイン発の持続可能なファッションブランド「エコアルフ」のアジア初となる旗艦店「エコアルフ渋谷」(東京都渋谷区)をオープンした。店舗面積は2フロア・約265平方㍍。同ブランドのハビエル・ゴジェネーチェ代表兼創業者は「(インテリアは)リサイクル素材と日本のローカルな建材をミックスした。渋谷を拠点にコンセプトを広めたい」と話した。

 海洋ゴミを回収し、再生ポリエステルにして利用したシューズを1階で提案するほか、アウターや軽衣料、バッグ類も充実。エントランスには、宮城県丸森町で採掘した独特の経年変化を見せる“伊達冠石”の什器(じゅうき)を配置した。

 土間をモチーフにした床や壁も特徴。持続可能な資源(足場で使用していた木板・コンクリートなど)をベースに、サステイナビリティー(持続可能性)を体感できる空間に仕上げた。

 2階に上がる階段は総重量15㌧の鉄を使用している。同社では「溶かすことで、鉄は何回でも再利用できる。伊達冠石の什器と、この階段が店舗を象徴する持続可能なインテリア」と説明する。さらに木材よりも成長が早い“竹”を採用することで「環境負荷を軽減している」と話す。

 商品は、婦人服、紳士服、子供服、シューズ、アクセサリー、ヨガの6カテゴリーで構成。再生ポリエステルを使ったミリタリージャケットやレインコート、リサイクルナイロンで製作したヨガウエアといった持続可能なアイテムを展開した

 構成比はウエア7割、服飾雑貨3割。1階の壁面にはブランドのメッセージやディスプレーを配置するほか、2階には巨大LEDスクリーンを置き、定期的にサステイナビリティーに関する講演を行う。回収したペットボトルからエコアルフの生地に変わる過程を展示するなど、工夫を凝らした訴求も行う。また26日には、三陽商会の大型直営店「ギンザ・タイムレス・エイト」(同中央区)の5階に同ブランドのショップを開設する。