東洋紡「みらい人財塾」/CFで新規事業に挑戦/ドッグウエア「ハグラボ」が好評

2020年04月16日 (木曜日)

 東洋紡は新規事業の立ち上げを担う人材育成を目的とする社内プログラム「みらい人財塾」に力を入れている。長く構造改革に取り組んできたため、社内には「新しいことをやろうという機運が乏しかった」という。このため、クラウドファンディング(CF)の活用で新規事業の立ち上げにトライする人材育成に取り組むこととなった。

 2018年11月に第1期をスタート。ヘルスケア、モビリティー、環境・サステイナビリティー、フイルム・テクノロジーをテーマに掲げるとともに、社内から人材を公募し、30人・6チームでプログラムを始動させた。

 その後、機能素材・技術によるドッグウエアブランド「ハグラボ」、蒸れ感を防ぐアウトドア用ブランケット「DRYブランケット」、肩の負担を軽くするビジネスリュック「BizAile」、オフィスでカラダを楽にするクッション「ダクノ」を商品化し、マクアケからのCFを開始した。

 これらの中で、最も勢いのあったのがドッグウエアのハグラボ。どういう人が何のためにこれを欲しいと言ってくれるのかを「あらかじめ調べた」上で、同社オリジナル素材で仕上げたウォームニット(5500円)、モイストインナー(4500円)をアップしたところ、100万円の目標に対して525人から352万1千円が集まった。

 既に昨年秋にデリバリーしており、その後、購入者を対象にアンケートを実施したところ。犬が首をかくときに糸がほつれるなどの指摘はあったもののおおむね好評だった」。

 新規事業にチャレンジする風土を浸透させるには「まだまだ時間がかかる」とみており、現在は5月スタートくらいをめどに第2期の取り組みを進めている。