東洋紡/新型コロナ検査キット医療保険適用の対象に

2020年05月14日 (木曜日)

 東洋紡が販売する新型コロナウイルス検出キット「SARS―CoV―2 Detection Kit」(写真)が厚生労働省、国立感染症研究所発行の「臨床検体を用いた評価結果が取得された2019―nCoV遺伝子検査方法について」で、陽性一致率90%、陰性一致率100%の遺伝子検査方法として結果が公表された。

 これにより、同キットは同研究所が作成した「病原体検出マニュアル2019―nCoV」に準ずる方法に該当するため、公的医療保険適用の対象となった。

 これまで2時間半以上かかるのが一般的だったPCR法による新型コロナの抽出から検出・測定までの作業が、同キットを使えば最短で60分以内に短縮できるという。

 汎用的な遺伝子増幅装置(リアルタイムPCR装置)だけで使用することが可能で、抽出装置などを新たに準備する必要がない。

 今年4月から敦賀バイオ工場で製造を開始しており、研究用の試薬として全国の研究機関、大学の研究室、製薬メーカーの研究部門向けに販売している。