帝人フロンティア原料部/産地への販売は底打ち/自動車用途が急回復

2020年10月14日 (水曜日)

 帝人フロンティア原料部の産地への糸販売は底打ちし、明るい兆しが出始めた。8月から自動車用途が急回復したほか、最も新型コロナウイルス禍の影響を受けている衣料用途でも次に向けた新しい案件が出てきたという。

 北陸を中心とする産地への販売量は今上半期(4~9月)、新型コロナ禍の影響を受けて苦戦した。最も厳しいのが衣料用途で足元は前年の50%の水準。その他用途も今上半期は新型コロナ禍の影響を受けた。

 8月後半からは明るい兆しも出てきた。自動車用途は5~7月が低迷したものの、8月ごろから急速に回復し、9月以降は80%の水準に戻っている。

 インテリア用途は60~70%の水準。分野によって強弱があり、椅子張りなどオフィスで使われる用途は低迷するが、大手SPA向けなどは堅調に推移する。

 最も厳しいのが衣料用途だが、8月ごろから底打ち感が出始め、「前向きの新しい話が出てきている」(大寺剛史原料部長)とする。

 一方、安定していた資材は、8月ごろから一部で動きが鈍り出した。資材には多くの用途が含まれるが、商流が長い用途は影響が出るのに時間がかかり、ここに来て在庫調整に入る動きもあるという。