ユニチカメイト/カスタマイズ対応を強化/素材の海外調達にもトライ

2020年12月02日 (水曜日)

 学校体操服製造卸のユニチカメイト(大阪市中央区)は、中高一貫校の増加などを背景に「カスタマイズ対応を強化する」(清水義博社長)とともに、素材調達のグローバル化に力を入れる。

 今上半期(2020年4~9月)は、4、5月に新型コロナウイルス禍の影響を受けて苦戦したものの、6月以降は通学時の体操服着用を学校が奨励する傾向を受けて盛り返した。ただ、休校措置下のイベント中止などで落ち込んだ4、5月をカバーするには至らず、ユニフォームのOEMも低調に推移したことから半期で前期比減収減益となった。21年3月期は微減収を見込む。

 21年入学商戦は、ライセンスブランドの「プーマ」が目標の累計採用校数200校に届かず170校となる見込みだが、「引き合い自体はかなり強い」とし、改めて22年入学での新規大幅獲得を目指す。自社ブランド「ユームーヴ」の21年入学は前季比微増。

 22年入学商戦に向けた戦略としてカスタマイズ対応を強化する。中高一貫校の増加がその背景の一つ。例えば、3学年ならベースカラーは3色だが、中高一貫では6色が必要になるケースもある。その他、学校や地域ごとの個別の要望に対応する力を引き上げ、商品展開と提案に生かす。その際は「備蓄の在り方と作り方がポイントになる」と見て、効率的な生産、備蓄方法を見極める。

 素材開発はユニチカグループでの連携が基本。学校体操服にはさまざまな機能素材が使われるが、素材メーカー系アパレルとしての強みを生かす。「これまでは機能素材イコール国産という原則があったが、海外での素材調達にもトライする」として、「開発、生産のベースは引き続き国内」に置きながらも海外素材調達の可能性を探り、供給責任を果たす。既に吸放湿性のシャツ地などで実績があるという。