ユニチカトレーディング/「ノイエ」エコタイプをブラックに/東京ソワールと23日からコラボ

2021年01月12日 (火曜日)

 ユニチカトレーディングはブラックフォーマル向けに販売してきた「ノイエ」「ノイエシャンパール」で、このほどケミカルリサイクルで生産する「エコフレンドリー」版の新素材を完成させた。東京ソワールが創業52周年を記念して23日から百貨店、量販店で“エコキャンペーン”の展開を表明しており、ここでの採用が決まった。

 「エコフレンドリー」はユニチカトレーディングがケミカルリサイクルという手法を駆使して生産・販売する再生ポリエステルの総称。今回の2品番の開発に約2年をかけたと言う。

 ノイエは適度なストレッチ性、優れた発色性や仕立て映えが特徴の中肉織物。同シャンパールはシルクのような光沢や手触り、深みのある黒が特徴の中肉織物。ノイエの生地値(アパレル入り、1メートル当たり)は通常品よりも10%高の1200円。

 かねてブラックフォーマル向けの基幹素材として展開してきたが、このほどエコキャンペーンを立ち上げる東京ソワールが両素材を採用した。スーツやアンサンブル、ジャケット、パンツといったフルアイテムを大丸、高島屋、そごう、イトーヨーカ堂などを通じ展開する。

 ブラックフォーマル市場は家族葬の普及に伴う需要減や新型コロナウイルス禍の影響で低迷を続けているものの、ユニチカトレーディングは「企業イメージ向上のための導入も含めて今後エコ化への流れが強まる」(森本恵治新事業開発室長)と見通している。このため、ブラックフォーマル向けに販売する「ゼログ」など他の既存素材のエコフレンドリー化を進め、市場へのてこ入れを強化したい考えだ。