ユニチカトレーディング「ユニソフィア」/医療用ガウンを本格販売/東大阪医療センターと共同開発

2021年02月22日 (月曜日)

 ユニチカトレーディングはこのほど医療現場で使われるアイソレーションガウン向け高機能複合不織布「ユニソフィア」シリーズを市立東大阪医療センターと共同開発し本格販売を開始した。特許を出願中。同時に、国内、ASEAN地域に月産200万枚の供給体制を構築した。

 ユニソフィアはユニチカのオレフィン系スパンボンド「エルベス」とコットンスパンレース「コットエース」、優れた透湿防水性能を持つポリエチレン製高バリア性フィルムを組み合わせた不織布。

 従来の透湿防水フィルムはバリア性能にむらがあり、製品に求められる性能を充足できないといった問題点があった。新しい高性能透湿防水フィルムの開発に取り組みこの点を解消。同時に各種不織布との組み合わせを検証し、同ガウンに最適な不織布ユニソフィアを完成させた。肌の露出を減らす設計、作業効率を考えた工夫、脱ぎやすさに配慮した立ち襟タイプ、丸首タイプをラインアップする。

 逼迫(ひっぱく)する医療現場の負担を軽減するため、同医療センターの協力を仰ぎ、医療従事者の意見も取り入れた医療用ディスポーザブル製品の開発も進めており、従来品よりも安全性、利便性、快適性に優れた製品供給の具体化を急ぐ。

 ユニソフィアにはMグレード(最上位グレード)、Tグレード(中上位グレード)、Cグレード(汎用グレード)の3タイプがあり、順にAAMI/PB70レベル4、同レベル4、同レベル3に対応する。

 同社は政府からの要請に応じ昨年、約700万着のガウンを医療現場に供給しており、ユニソフィアを安定的に供給していくため、国内縫製約50社と連携し月産100万枚でガウンを生産できる体制を構築。タイ、インドネシア、ベトナムなどのASEAN諸国でも月産100万枚体制を確保した。