豊島「アップドリフト」/漂着ペット由来の繊維/環境配慮訴求し多様な製品に
2021年05月12日 (水曜日)
豊島は、海岸に漂着したペットボトルなどを原料にして糸に生まれ変わらせた繊維のブランド「UpDRIFT」(アップドリフト)を立ち上げ、多様な製品に向けて提案する。このほど第1弾として、シチズン時計の腕時計のバンドに採用された。同ブランドの拡販を通じ、海洋プラスチック問題の解決に貢献する。
豊島は2019年から、地方自治体や地域団体、企業と連携して海、川、森の美化を図る活動「グリーン・アンド・ブルー・チャレンジ」に取り組んでいる。清掃で回収したペットボトルなどのごみを原料にリサイクルし、アパレル製品に活用する。
回収したペットボトルは、分別した上で粉砕しフレーク状に変える。そのフレークを洗浄した後でペレットに加工し、溶解して糸にする。こうしてリサイクルした糸で作る生地を使用し、環境に配慮した商品を企画・開発する。豊島は、回収したごみを資源化し、衣料などの製品に生まれ変わらせるまでの一連の工程を担う。
アップドリフトを初めて採用した「シチズン L(エル)」は、シチズン時計がサステイナブル・ウオッチのブランドとして展開する。その中で、デザイナーのチャン・ルーとコラボレーションした限定モデル(5万5千円)のバンド部分に、アップドリフトが編み込まれている。
第1弾は素材として活用されたが、今後は衣料などへの製品化を提案していく。