三陽商会「マッキントッシュ・フィロソフィー」/婦人服でウールコート強化/グレーラベルは“ユーロミリタリー”

2021年05月19日 (水曜日)

 三陽商会が展開する婦人服「マッキントッシュ・フィロソフィー」は、トラッドベースの商品やロンドンの街並みを想起させるカラー展開など、21秋冬シーズンは企画面で原点回帰を図る。都市型商業施設に向けたユニセックスライン「マッキントッシュ・フィロソフィー“グレーラベル”」が好調で、今春夏はユーロミリタリー系のアウターがリード商品になった。

 婦人服「マッキントッシュ・フィロソフィー」は、ウールボンディングコートやメルトンダッフルコートといった重衣料を拡充。グレートーンのハウスチェック柄を投入するなどトラッド感の強い構成で、ウールコートの型数は前年の1・5倍、さらにカラーリングなどでウールコートの奥行きを増やす。

 同ブランドの企画担当者は「多くのブランドで秋冬のウールコートを減らしている。差別化する意味でもしっかり訴求したい」と話す。一方、通勤対応のジャケットやパンツは縮小し、ニットウエアや動きやすいボトムスを増やす方針だ。

 ユニセックスライン「マッキントッシュ・フィロソフィー“グレーラベル”」では、単独店を開設したルミネ新宿(東京都新宿区)などで売り上げを伸ばしている。

 ミリタリーのモーターサイクルコートから着想したコートやブルゾンが売れ筋に浮上。単独店では20代男女の売上構成比が6割になっており、同社では「ターゲットは狙い通り。21秋冬はブラウジング(ベルトで締めて膨らませる)でシルエット変化を楽しめるパンツもある」と話す。

 21秋冬も英国、フランス軍のビンテージウエアを現代的に昇華したアウターを投入。エルボーパッチを付けたニットウエアやフラップポケットを配したミリタリーブルゾンなども打ち出す。好調のアウター類、セットアップを強化する考え。