特集 タオル製品(3)/こだわりのイチ押し商品

2021年05月31日 (月曜日)

 新型コロナウイルス禍の中で、消費者の購買動向、志向にも変化が見られる。外出が制限される中で、価値が伝わりやすく、使用すれば生活が楽しく、快適になる――各社のイチ押し商品を紹介する。

〈日繊商工/「エアリネス」〉

 加工による「瞬間消臭」機能をアピールする。綿100%使いだが、わたの段階で消臭加工を行うことで洗濯耐久性が高く、機能が長期間持続する。4月展では市場で注目の集まるヨガ、ジムワークなど健康志向による屋内フィットネスシーンでの使用のほか、キャンプなどアウトドアシーンの両方にマッチする幅広い色柄展開、サイズ構成を強調している。

〈ナストーコーポレーション/「ミラクルゼロ」タオル〉

 浅野撚糸による“糸を膨らませる特殊撚糸工法”を用いた「スーパーZERO 425」を使用する新製品。空気を多く含むことで柔らかな手触りや高い吸水性だけでなく、洗濯を重ねるとさらに空気を含みボリュームアップする。空気を多く含むことで通気性が高く、それによる速乾性も特徴となる。抗菌・防臭加工も施し、部屋干しでも清潔、快適な使い心地が続く。

〈野村タオル/「さらしな ひし小紋」〉

 水や殺虫剤などの使用を抑制した綿を使いサステイナビリティーを意識した。殺虫剤の使用を50%削減した「シルクコット」と、水の使用や農薬の散布回数を低減した「BMPコットン」の2種類の綿を組み合わせた。小紋柄をあしらい、しなやかで柔らかなボリュームのある風合いが特徴。バス、フェースの2タイプのサイズをそろえ、カラーはホワイト。

〈マツイコーポレーション/「フロム・ザ・フォレスト」〉

 パイル糸に植物由来原料の「テンセル」と綿の混紡糸を用い、SDGsやサステイナブル性を意識した環境配慮型製品であることをアピールする。さらに「フルテクト」加工を施すことで、現在の市場で関心が高まるウイルス除去・除菌機能で訴求力を高めた。フェースタオル、ミニタオルなどサイズ展開のほか、手洗いせっけんやフルテクト加工をしたマスクとのセット販売も行う。

〈内野/「天然染」シリーズ〉

 既存の草木染めや土染めなどに、お茶染め、ワイン染め、コーヒー染めを加えた。各原料から抽出した色素で無漂白のオーガニックコットンを染め上げ、ガーゼとパイルのダブルフェースに仕上げた。従来廃棄されていたコーヒー豆のかす、ワインを絞った後のブドウを活用しており、SDGs(持続可能な開発目標)に対応した取り組みとしても訴求する。

〈プレーリードッグ/「cocohibi」(ココヒビ)〉

 清潔、快適など「おうち時間」を充実させるデーリーユースに特化したタオルとして提案する。日々使う“ちょうどよさ”を意識した「ベーシック」を中心に、洗濯しやすい薄手に仕上げた「ライト」、干すときに乾きにくい部分のパイル長を短くした特許出願中の「ドライフォルム」などをそろえる。色合いやオーガニックコットン使いによる柔らかさもアピールする。

〈小杉善/「コーデアワーズ」〉

 衣料品のように色と柄によるコーディネートを楽しめるタオルとして打ち出す。ドット、チェック、ストライプ、ガーゼ(2色)と4ライン5種をそろえる。いずれも柄物と無地のタオルを1枚ずつセットにして販売する。黒とグレーのモノトーン調や青と黄色の補色、ブラウンとブラウンの同系色などさまざまなコーディネート提案を打ち出す。

〈本多タオル/「kawaiter」(カワイター)〉

 綿とポリエステルを特殊技術で混紡し速乾性に優れる「クイックドライコットン」を使用。鞘に綿、芯にポリエステルを配してあり、繊維の中まで水分が浸透しにくいため乾きやすい。ネーミングやロゴのデザインにもこだわった。サイズは33×120㌢のスリムタイプのバスタオルで、ブルー、ピンク、グレーの3色で展開する。

〈浅野撚糸/「パーフェクテン」シリーズ〉

 化粧品や美容関連商品として10年以上の開発期間をかけた「パーフェクテン」シリーズ。40単糸の極細インド長綿糸を「スーパーゼロ」加工しタオルに仕上げる。吸水性や速乾性はもちろん柔らかさや耐久性にも優れている。最大の特徴は髪と肌を拭く際のストレスが少ない点。現在、第三者検査機関で髪と肌に関する科学的データを取得中とのことだ。4月に開かれた美容関連見本市ではヘアサロンやエステサロンのオーナーをはじめ、美容関連企業から好感触を得た。本格的な商品デビューは8月を予定している。

〈スタイレム/「今治謹製」〉

 昨夏、東京・青山に開設した直営店で得たノウハウを積極的に取り込んでいる。冠婚葬祭の返礼品などフォーマルギフトとして確立したブランド力を生かし、プレミアム感のあるプレゼント需要にも対応していく。タオル以外にベビー用品やタオルケットなどでのアピールを強化するほか、ギフトに関するキャンペーンを展開することで、リピーター獲得を図る。