三陽商会「ラブレス」婦人服/アフターコロナへ備え/一方でコンフォートウエアも

2021年06月15日 (火曜日)

 三陽商会が展開するセレクトショップ「ラブレス」は、デザインでエッジを利かせた婦人服と着心地を重視したコンフォートウエアの2軸を21秋冬シーズンに打ち出す。一方で型数は前年の秋冬と比較し約7割に絞り込み、セールで商品を売り減らすMDを改める。

 婦人服マーケットでは、アフターコロナを意識した外出着とテレワーク需要を見込んだラウンジウエアのMD構成に分かれていることから、同社では2軸の商品を用意。エッジを利かせた商品は30~40代女性を中心とした固定客へ訴求、コンフォートウエアは20代女性に提案する。

 同社では「新規顧客を開拓するため、トレンド感のあるコンフォートウエアを店頭に並べる。ゆったりとしたシルエットだが、構築的なコートもある」と話す。ダンボールニットのショートコートや薄い生地のトレンチコート、ジレを付属したトップスなど、企画は都市型生活者を意識したと言う。インナーにはエレガントなブラウスを合わせた。

 エッジを利かせた商品群ではレトロビンテージを着想源にクラシックなチェスターコートやアシンメトリーにレースを配置したブラウス、ダブルブレストのジャケットなどを提案。ビンテージ調のフラワープリントドレスも展開する。

 全体の約3割を占める買い付け商品では、好調のデザイナーズブランド「ウジョー」「ミュラー・オブ・ヨシオクボ」「ヨウヘイオオノ」を継続して買い付けた。ラブレスの嶺詩織バイヤーは「ウジョーなどのドメスティックブランドは以前からよく売れている。今季は韓国の雑貨ブランドもおすすめ」と話す。

 顧客向けの展示会では、韓国発のバッグブランド「ミニミュート」のミニバッグや財布の反響が大きく、イタリアのビンテージレザーを使ったハンドメード仕様に支持が集まっていた。嶺バイヤーは「実店舗でミニミュートの商品が見れるのはラブレスだけ」と話す。ファッション感度の高い雑貨アイテムで、ラブレスへの来店を促す考え。