P2Gシステムの試運転を開始/東レ

2021年06月15日 (火曜日)

 東レは山梨県、東京電力ホールディングス、東光高岳(東京都江東区)とともに新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの委託事業として共同で進めてきたプロジェクト「H2ーYES」におけるP2G(パワーツーガス)システムの試運転を7日からスタートさせた。

 プロジェクトは甲府市米倉山の電力貯蔵技術研究サイトにおいて、再生可能エネルギーの電力でグリーン水素を製造し化石燃料の利用の低減を目指すもの。

 P2Gシステムは水の電気分解から水素を製造する技術であり、カーボンニュートラル社会の実現に向け再生可能エネルギーの導入拡大、温室効果ガスの削減において世界的に期待されているという。

 今年秋ごろまで試運転を続ける計画で、水素の製造及び貯蔵等に係る試験調整を行いつつ、山梨県内の工場やスーパーマーケットへ輸送し利用する一貫したシステムにより社会実証実験を全国に先駆けて開始する。

 段階的に水素の製造量を増やし、年内をめどに当初計画である「1時間当たり300N(ノーマル=標準)立方メートル、年間45万N立方メートル」の水素による本格的な実証実験へと移行する。