東レ/「ウルトラスエード」を提供し多摩美と協働

2021年06月30日 (水曜日)

 東レは多摩美術大学(東京都八王子市)内に設置された国内初の素材研究室CMTELが主催するワークショップ“ウルトラスエード・デザイン・クッキング~東レ+多摩美術大学素材探求プログラム~”に人工スエード「ウルトラスエード」を提供した。

 今回の取り組みでは、生産デザイン学科の学生に素材についての基本情報の講義。中間報告会、最終報告会の3回からなるワークショップを2カ月にわたって実施した。

 23日に最終報告会が開かれ、多摩美大生の斬新な発想で実験(切る、貼る、引き裂く、縫うなど)が加えられた成果物が発表された。

 今回、提供したウルトラスエードは東レ社内で不要となった生地サンプルや試験反で、これまで廃棄するしかなかった素材を学生に有効活用してもらう循環型社会に向けた“リユース”のための取り組みでもあった。

 2016年に中国・北京の高等教育機関での素材授業の実施、卒業制作に向けた素材提供を始めたことを皮切りに、国内外の著名なファッションやデザインに関係する教育機関に継続的に情報提供、素材の無償提供を行ってきた。

 ファッションを中心とする若手デザイナーの育成支援を目的に海外のファッションイベント・アワードへの協賛など次世代デザイナーへの支援に積極的に取り組んでいる。