帝人フロンティア/新規丸編み地構造体開発/従来品よりも通気抑え快適

2021年07月07日 (水曜日)

 帝人フロンティアは、表生地と裏生地の間に新規キルト加工糸を挿入して防風性を付与した新規丸編み地構造体を開発した。同社従来品と比べて通気度を半分以下に抑えると同時に軽量感も付与した。「フリーモWB」の名称で、22秋冬からスポーツ用途を中心に販売を始める。

 フリーモWBは、特殊4層編み地構造でソフト風合いや低ドレープシルエット、クッション性などの特徴を持つ「デルタフリーモ」と、低通気高密度ニット生地「ウインドバリア」の防風性を融合した。オールシーズン型のアウター素材としてスエットシャツ用途などに訴求する。

 表生地と裏生地の間に新規開発のハイマルチ糸(キルト加工糸)を挿入し、高密度キルト構造とすることで防風性とかさ高断熱性を付与した。デルタフリーモと比較して通気度を半分以下に抑制(25~30㏄)し、目付(平方メートル)も軽い(250~320グラム)。再生ポリエステルでも生産が可能だ。

 そのほか保温性や吸水拡散性といった特徴を持ち、ウインドバリアと比べてかさ高性に優れている。スポーツ分野のスエットやボトムスに加え、タウンユースのパンツ用途にも提案を図る。22秋冬で3千反(1億円)の販売を目指す。

 8日まで東京都中央区のプラザマームで開催中の「22秋冬スポーツウェア素材個別商談会」で披露。商談会は完全アポイント制で、フリーモWBのほか、スパン調新質感編み地「デルタntr」などを並べている。