インド商工会議所/コストの上昇が制約/生産見通しがコロナ前に回復

2021年09月24日 (金曜日)

 インド商工会議所連合会(FICCI)が製造企業を対象に実施した調査によると、2021/22年度第2四半期(21年7~9月)の生産量について、回答企業の61%が前年同期比で「増える」と予測した。予測値は新型コロナウイルス感染拡大前の18/19年度第2四半期の水準まで回復した。一方で、輸送や原材料の価格上昇、稼働率の低下などによって生産コストが上昇し、事業の制約となっている。

 調査は、自動車、資本財、電子製品、医薬品を含む主要11業種の大企業と中小企業300社余りに実施した。

 製造業の7~9月の見通しは大幅に改善している。生産量の増加を見込む企業は61%で、新型コロナ流行前の18/19年度第2四半期と同水準になった。20/21年度第2四半期の24%と比較しても大幅に高い。

 FICCIは「需要が回復する中、市場は(今後の)重大な混乱を予想していない」と、大幅な改善の要因を説明した。10~12月の祭事期に向けて、需要はさらに高まるとの見方だ。

 受注が4~6月に比べて「増える」との回答は72%だった。生産設備の稼働率は72%に改善した。一方で、今後6カ月で生産能力の増強を計画している企業は32%にとどまった。

 景況感の回復は、PHD商工会議所(PHDCCI)に加盟する企業でも見られる。アガルワル前会長はNNAに対し、「景況感が正常化し、需要はピークに達している。新型コロナワクチン接種の加速が経済界に大きな自信を与えている」と指摘した。

〈生産コスト、企業の8割上昇〉

 FICCIは、一部の業種が7~9月に前年同期比で力強く成長すると分析する。力強い成長が見込めるのは、資本財、セメント・セラミックス、電子製品、金属製品、繊維製品の5業種。自動車を含む5業種は「適度」、おもちゃは「低い」成長見通しとなっている。

 FICCIは自動車の成長見通しについて、「物価の上昇、世界的な半導体不足などの点で、業界が逆風に直面している」と指摘した。全体的には、新型コロナのワクチン接種の加速で第3波襲来の可能性が低くなったとの見方が好材料になっている。

 全体的な市況は急速に改善しているものの、FICCIは「事業を行うためのコストは引き続き製造業界の懸念となっている」と述べる。原料費、資金調達にかかるコスト、物流費の高さなどが要因だ。

 4~6月の売上高に占める生産コストの割合は、企業の80%が「上昇した」と回答し、前期の72%から拡大している。

〈車業界、67%が平均以上の在庫〉

 自動車業界では、3分の2の企業が前年同期から生産量が減少する見通しと回答した。生産コストに関しては、人件費の上昇、鉄鋼、アルミニウム、ロジウムなどの原材料価格や燃料価格の高騰などが要因で、同業界の全ての回答者が上昇を報告した。

 同業界の4~6月の生産設備の平均稼働率は73%で、前年同期の60%から上昇した。今後6カ月で生産能力の増強を計画する企業は約半数だった。

 在庫の積み上がりは、4~6月は自動車業界の67%が「平均以上」を維持した。7~9月は半数の企業は平均以上の在庫水準を期待している。

 今後6カ月の見通しについては、半数の製造業が成長軌道に戻ると回答した。自動車業界は、産業の成長に向けて、政府によるインフラへの支出の増加、物価の制御、燃料価格の引き下げなどの対策を求めている。

[NNA]