東レ 炭素繊維/ラージトゥ増強/米ゾルテックを年産2万トンに

2021年11月24日 (水曜日)

 東レは米国子会社であるゾルテックでラージトゥ炭素繊維生産設備の増強を決めた。約140億円を投じメキシコ工場の生産能力を現行の年産1万3千トンから同2万トンに増強し2023年から稼働させる。ハンガリー工場を合わせると年産3万5千トンに引き上げられる。

 近年、環境負荷が少ない再生可能エネルギーとして風力発電の新規導入が進められている。発電効率向上を目指した発電翼の長尺・軽量化への要求が強まり、比重が低く比強度・比剛性の高い炭素繊維の使用比率が増加しているという。

 このような状況を背景にラージトゥ炭素繊維は今後も中長期的な市場成長が見込まれており、東レはより強固な安定供給体制の確立を図りラージトゥ炭素繊維の需要を取り込んでいくために今回の増強を決めた。