三陽商会「アマカ」/晩夏にプロパー商材40%増/セール抑制、重衣料に期待も

2022年05月10日 (火曜日)

 三陽商会が展開する婦人服ブランド「アマカ」は、晩夏初秋の端境期にプロパー商材を拡充する。さらに22秋冬シーズンにおけるジャケット、コート類の構成比を高める方針。新鮮な売り場を維持し、端境期のプロパー商材は前年比40%増となる見通し。

 セールで売り減らすMDを改め、長く愛用できるベーシックなアイテムを提案。セール期間も短くなりそうだ。同社では「マークダウンをしない定番アイテムを強化する」と話す。

 控えめなトレンド表現とグレード感のある生地を使用することで、40~50代女性の支持を得てきた。今季は「お出掛け着やセレモニー服が求められた前年の反省を踏まえ、ジャケットやコート類を増やす」とした。

 ジャケットは40%増、コートは10%増の構成比になる。22秋冬は1960年代の音楽や芸術、映画などをデザインソースとしており、当時のセレブファッションを想起させるアイテムをそろえた。米国のポップアートから着想を得た色柄や、女優が着用していたロングコートをモダンに表現。

 ダブル仕様のジャケットやリバティプリントを採用した深いカラーリングのブラウスといった「レトロモダンな商品群が特徴。往年の映画で登場する“女優コート”がおすすめ」。エレガントなAラインのロングコートは、60年代に流行していた。

 アマカは百貨店を軸に47店舗で運営。4月度の売り上げは、新型コロナウイルス禍前の19年比を超えている週もあり、特にスプリングコートが売れ筋になっている。