機能素材「サイネックス」/帝人ファイバー

2005年09月09日 (金曜日)

プロモーション本格始動

 帝人ファイバーは、新開発の機能素材「サイネックス」のプロモーションを本格化する。スポーツ衣料とカジュアルファッションが融合傾向にあることから、同社内のスポーツ・インナー衣料資材販売部とテキスタイル事業部の人員によるプロジェクトチームを立ち上げ、商品提案とブランディングを強化していく。組織横断体制で単一品種を販売するのは同社では初の取り組み。

 サイネックスはポリエステル100%ファブリックで、ソフトな感触と風合いに加え、発色性に優れ、ナイロン素材の弱点であるピュアホワイトも出せるのが強み。また、形態安定性が高いため、シワ加工が自在。とくにゴルフウエアマーケットを意識し、高密度織物の特徴であるシャカシャカ音をカットした。焼却しても有害ガスが発生しないため、ケミカルリサイクルも可能。

 素材バリエーションはタフタ、ツイル、オックスフォード、グログランの4種に、スポーツ用に開発した「キューベックス」タイプなど約15種をそろえる。キャッチコピーは「Touch Me Feel The New」。

 プロモーションは、昨年10月に社内に立ち上げたブランド委員会で「プレステージブランドとして量を絞り、体系的に販売していく」方針を決定。百貨店の今年6月にファッション、7月のスポーツ素材、8月下旬にフォロー展の計3回の展示会に出展、反応を確かめた。

 スポーツ・インナー衣料資材販売部スポーツ衣料課長の宝谷恭成課長をリーダーとした10人体制のプロジェクトチームが国内外でプレゼンテーションを進め、海外ではモンクレー、ヒューゴ・ボス、ゼニアで製品化が決まった。価格帯はレギュラー製品の5割高、来年9月までの目標売上高を4億円としている。