東洋紡「フィラシスLT」/細番手化で機能向上
2007年02月27日 (火曜日)
東洋紡はこのほど、大阪で開いた08春夏インナー素材展で、新素材「フィラシスLT」を披露した。好評の複合紡績糸「フィラシス」をさらに細番手化し、素材構成を変化させることで機能別に5タイプのシリーズとして展開する。
フィラシスLTは、綿を芯、ポリエステル長繊維を鞘にした芯鞘構造複合紡績糸フィラシスを細番手化した素材。既存のフィラシスが50番手までの展開だったのに対し、LTは60~100番手までの紡績を可能にした。これにより一層の薄地化と軽量化、クーリング性向上が実現した。
また、素材構成に変化を付けることで5つの機能に焦点を当てるサブブランドを展開。細番手化と編み組織に工夫を加えて通気放熱性を高めた「フィラシスVR」、レーヨン・ナイロン複合で接触冷感を持たせた「フィラシスIC」、Y字断面ポリエステル使いで肌離れを高めた「フィラシスDS」、特殊扁平ポリエステルを使い吸水拡散放熱性を高めた「フィラシスAQ」、生地に剛性を持たせることで換気性を付けた「フィラシスAC」の5タイプを「フィラシスファミリー」としてラインアップするほか、同社の縦編み向けビームサプライシステム「サイプス」でも展開する。
そのほか、新素材として「コクーンシルファイン」と「プレミアムエアリー」を提案。コクーンシルファインは特殊扁平ナイロン使いによるソフトな風合いと光沢があり、強度を高めたことで、とくにジャカードのトリコットやラッセルで高い効果を発揮する。プレミアムエアリーは「エアリーコット」の精紡交燃糸タイプ。80双や100双まで展開可能だ。
いずれも、同社総合研究所(滋賀県堅田市)の評価測定技術によって機能を実証しており、高い性能を誇る。引き続き東京展を、きょう27日から28日まで、同社東京支社(東京都中央区)3階で開催する。