個性光るインターテキスタイル北京2007(上)
2007年03月26日 (月曜日)
アパレル用テキスタイルと副資材の見本市「インターテキスタイル北京2007」が22~24日の3日間、中国・北京の北京展覧館と中国国際貿易中心との2会場で開かれた。今回の見本市には、初日から多くの来場者がつめかけ、個性ある素材への関心の高さを見せた。
(北京で合田伸一、鈴木康弘)
熱気あふれる商談に
今回のインターテキスタイル北京の出展者は20カ国・地域から892社(うち海外241社)で、昨年3月28~30日開催の前回展に比べて30%増えた。
昨年も、05年に比べて23%増えており、従来使用してきた北京展覧館では、全出展者を収容不可能に。このため、糸の展示会「ヤーンエキスポ」と併催する形で中国国際貿易中心にもインターテキスタイル北京の会場を設け、展示面積を確保。合計展示面積は3万9000平方メートルで、前回より30%増えた。メーン会場である北京展覧館には中国企業と海外企業が入り、中国国際貿易中心は中国企業のみの会場構成だ。
両会場間を10~20分間隔で発車する無料のシャトルバスがつないだが、渋滞すると片道1時間近くかかり、不便さはぬぐえない。
北京展覧館では初日、開場前から来場者の長い列ができた。開場後も来場者は速いペースで増え、中国の出展館を中心に終日ごった返し、商談にも熱が入った。
中国の出展者の間では、規模、内容、見せ方の工夫などの点で格差が広がってきた。比較的大きなスタンドを設置し、凝ったブースレイアウトで製品による具体的な提案を行っている企業は、スーツ素材、スポーツ・カジュアル素材、ニット素材関係が多い。
そのうちの海天軽紡集団は、多彩な機能性のあるニットによるカジュアルウエアやスポーツウエアを提案。王啓明董事長は開発を強めてトップ、準トップゾーンを狙うと同時に中国国内への販売比率を拡大する計画を持つ。
主に防寒用の各種機能素材を提案する向興集団は、形状記憶ポリエステル繊維による織物を新しく出展した。くしゃくしゃにしても元に戻るもので、同繊維自体は韓国からの輸入だが、生地は韓国や台湾よりコスト競争力で勝ると、蔡崇斌副総経理は誇る。
スーツ素材では山東如意毛坊が、しゃれたスタンド設営と「精緻」「効能」「新風格」の各コンセプトに基づく高級梳毛生地を提案し、客を引き付けた。