クラレ/繊維連結収益反転へ

2007年05月01日 (火曜日)

 クラレの浅葉修常務繊維カンパニー長は「予想以上に原燃料高が響き減収減益となった前期を底に、反転に転じる」と述べ、2008年度に掲げる営業利益100億円、営業利益率10%を目指す考えに変わりがないことを強調した。

 今期は前期後半から実行しているビニロンや今春からの人工皮革「クラリーノ」の値上げに加え、環境配慮型人工皮革「ティレニーナ」や水蒸気不織布「フレクスター」など新規事業の本格販売が寄与する見通しで、繊維連結売上高1100億円、営業利益90億円を計画する。

 原燃料高で先送りしたビニロン増設も「今期中に決定したい」意向で、08年度稼働を目指す。増設規模は年産5000トンを想定。設備投資額は20億円弱。ビニロンは東欧、タイ、インドネシア、ベトナムなどでアスベスト代替需要が拡大中で、フル生産販売中にある。

 前期の繊維連結業績は売上高1079億円(前期比1・1%減)、営業利益80億円(15・8%減)と、減収2ケタ%減益を強いられた。

 主食のビニロン、クラリーノが原燃料高分の価格転嫁が遅れたことが主要因。クラリーノでは主力のスポーツシューズで合成皮革との競合から販売量も落ち込んだため、3月から約5%の減産に入った。

 不織布もレーヨン短繊維など原料価格の上昇が響いたことで軒並み減益だが、唯一、ポリエステルは短繊維が若干の赤字ながら、クラレトレーディングに全面移管した長繊維は不採算品の縮小もあって、増益で2ケタ億円の黒字を確保した。