三菱レイヨンアクリル事業/新工場建設も視野

2007年07月06日 (金曜日)

 三菱レイヨンは、現在進めているアクリル短繊維「ボンネル」の革新生産プロセス導入に向けた研究の中で、新工場の建設も視野に入れた検討を進めており、その際に大竹事業所は炭素繊維の原料であるプリカーサーの生産に特化させる可能性を明らかにした。2008年4月までに具体的なプランを策定する方針だ。

来年4月に具体的プラン

 AN技術統括室長を兼任する原武進平執行役員機能繊維ブロック副担当兼大阪支店長によると、革新生産プロセスは“加工コスト半減・生産効率倍増”を目標に研究を進めており、既存設備の改良を前提とした方法ではなく、新設備建設も含めたあらゆる可能性を検討している。今後に予定する寧波麗陽化繊の系列増設で研究中の新プロセス導入を目指すほか、その技術を大竹事業所の設備に応用することで生産効率を高める。また、場合によっては新工場建設も国内外を含めて視野に入れており、その際には大竹事業所は炭素繊維原料であるプリカーサーの生産に特化させる考え。

 原武執行役員は革新生産プロセスの研究は「非常に難しい課題」としたうえで「既存設備はAN(アクリロニトリル)1トン当たり700ドルレベルを前提にした設備だ。ところが現在のAN価格は1キロ1700ドル。これで利益を出すためには、新技術の導入で根本的なコストダウンを図る必要がある。そのためには(既存設備改造など)中途半端なことはしたくない」と話す。現在もAN技術統括室を中心に計画的にレポートを作成しており、来年の4月には具体的なプランに着手する方針だ。