創・新製品情報/東レ「ステインオフ」 しつこい襟汚れを落とす

2007年07月06日 (金曜日)

ナノ技術で高いSR性実現

 東レはしつこい襟汚れを洗濯で簡単に落としやすくした素材「ステインオフ」を新たに開発した。フリップフロップ現象(被膜に疎水基と親水基を配置して、洗濯時には親水基が反転して汚れをはがす)に加えて、被膜が膨潤して汚れを押し出すという機能を付与、高いSR性を実現したナノ技術による新加工。08年秋冬向けのスポーツウエア用途を中心に販売を開始し、レディースとメンズのファッション衣料やユニフォームなどへ拡大していく。

 販売計画は初年度50万メートル・3億円、3年後100万メートル・12億円。販売価格は従来品より約20%高くなる。

 ステインオフは洗濯する際の洗浄液となじみやすく、襟汚れをはじきやすい特殊なSR剤を使用する。洗濯時にはこのSR剤が洗浄液を吸って膨らみ、襟についた汚れを押し上げて繊維から離れやすくするという仕組みだ。襟汚れと同様に皮脂を含む化粧品汚れに対しても効果を発揮する。

 また、SR剤は独自のナノスケール技術「ナノマトリックス」によって、繊維を構成する短繊維の1本1本に薄さ数十ナノメートルの均一な被膜を形成する。これにより、従来の加工法に比べて、付着むらによる機能性のバラつきやSR剤の脱落が起こりにくくなる。素材の風合いへの影響もない。家庭洗濯20回、ドライクリーニング5回後も十分な機能を保持することを確認している。合成繊維だけでなく、綿などの天然繊維にも加工でき、幅広い展開が可能となる。まずは織物から展開が始まるが、その後はニットにも広げていく考えだ。

 ナノ技術による繊維の加工技術は「ナノマトリックス」「ナノラメラ」「ナノプレム」をそろえ、今後に向けて新技術の開発も進めている。ステインオフは「ナノマトリックス」の7番目の商品となる。

 ステインオフの機能性については、(1)一定量の人工皮脂を評価基布に擦り込み、(2)室温で24時間乾燥(3)洗浄後、グレースケールの級判定によりSR性を評価――という独自の方法で評価する。従来品が家庭洗濯、ドライクリーニングとも2~3級だったのに対し、ステインオフはともに4~5級という高い結果を得た。