連載・低価格化進むドレスシャツ/海外シフトに拍車(1)

2000年06月19日 (月曜日)

 しまむら、「ユニクロ」などの出現により、全ジャンルで低価格化が顕著となっているが、とりわけメンズビジネスラインではほかのジャンルに比べて低価格化が進行している。

 メンズドレスシャツは低価格化の波をもろに受けており、量販店で千九百円、百貨店でも三千九百~四千九百円が主体だ。価格が下がればコストを下げる必要があることから海外生産比率が高まる。アパレルごとに格差はあるが、東洋紡によると「専業アパレル各社の海外生産比率は平均七〇%を超えた」という。

 量販店、ロードサイドからの低価格化要求はますます強まることからアパレル各社は素材の海外調達比率を増やしたことが、紡績各社にも影響した。

 東洋紡の今秋冬のシャツ地販売状況は前年比二〇%減で、原因は「低価格商品向けに生産だけではなく、素材の海外調達率が増えたため」だ。

 また日清紡も今春夏シャツ素材は前年比一〇%減と苦戦しており、秋冬商戦でも苦戦が続いている。年間トータルでは前年割れは避けられないと見通す。

 一方、シキボウは「素材の海外調達の影響はある」としながらも綿100%の形態安定素材「コットライブ」が好評で前年実績並みを維持した。

 このほかダイワボウも同じく素材の海外調達の増加によって苦戦傾向が続いている。今秋冬から、消臭加工の「ミラクルクリーン」は国内からの糸を海外に持ち出して加工を施す。生産数量の三〇~三五%を占める見込みで、将来的にはこの比率を四〇~五〇%にまで高めたい考えだ。

 カネボウ繊維も海外生産比率は徐々に増えており、現在二〇%~三〇%にまで拡大している。とくにインドネシア工場が主体となっている。

 形態安定加工はすでに標準装備化されており、量販店向けの千九百円シャツにまで付加されている状況にある。海外工場の技術も向上していることから国内メーカーではより高度な加工や差別化素材、QR対応商品が求められる。