香港の日本メーカー系商社/業容拡大へ

2000年06月20日 (火曜日)

 在香港の日本メーカー系商社は、グローバリゼーションの拡大に呼応して業績を伸ばしている。海外生産拠点の増設もにらんで一層の業容拡大を目指す一方、独自の商社機能発揮を追求する動きも強まってきた。

 帝人香港(塚本浩一社長)の九九年売上高は前年比三割増の四千二百万米ドルとなった。今年は五千三百万ドルを目指す。

 同社が販売するポリエステル長繊維織物は、第二公司を中心とする中国・南通帝人(NTC)が五五%、タイ・ナムシリ・インターテックス(TNI)が四〇%と、この二社で九五%を占め、残りは日本品。すべてが婦人、スポーツ用などの帝人チョップ品で「チョップ以外を扱う考えはない」(同)。

 販売先は、欧州向け直接輸出が約二割あるが、アジアや中南米の対日欧米縫製基地向けが七割強を占める。

 染色ベースでNTCⅡは月間二万疋、TNIは二万六千疋の能力を持つ。現状は両社ともほぼフル生産だが、NTCⅡの建屋は設備倍増に見合うスペースがあり、TNIも非帝人チョップで対応しているタイ国内向けの比率を下げれば増産は可能。日本からの輸出環境がますます厳しくなると予想されることから、「南通やタイで増設・増産できるだけの販売力を早急に構築」(塚本社長)し、年商八千万ドル、さらに一億ドルの峰を展望する。

 東レ香港(浜崎昌隆社長)は、東レの東南アジア繊維子会社が生産するファイバーやテキスタイルのオペレーションを強化するとともに、アパレルビジネスの拡大などで、九九年に約三百億円だった取扱高を二〇〇三年には四百億円へ伸ばす構えだ。

 九九年取扱高のうち約七割が繊維で、その内訳はファイバーとテキスタイルが各四〇%で、アパレルは二〇%にとどまっている。

 三年後にはアパレル取扱高を二倍の八十億円規模に増やす構想。現状は全量日本向けだが、欧米市場も視野に入れる。「アパレルを増やせばテキスタイルも増える」(浜崎社長)との読みもあるが、東レグループが生産していない素材も積極的に扱う構え。広東省珠海に丸編み・縫製工場を持つTALニッツとの連携も追求していく。