東レ/名古屋を中核工場に 自動車/航空機用部品・材料

2007年10月10日 (水曜日)

 東レは名古屋事業所を自動車・航空機分野向けの中核工場として機能転換を図る基本構想を策定した。その第一段階として、自動車向けの技術開発拠点「オートモーティブセンター(AMC)」を設立する。投資額は約25億円で、2008年6月に開所する予定。

 AMCの設置は、06年1月に設置した自動車材料戦略推進室で進める自動車メーカー、部品メーカーに対する組織横断的な対応をさらに進化させるとともに、先端材料の開発力を抜本的に強化することが目的。

 (1)東レグループの保有する材料・部材・技術の融合による技術ソリューションの提供(2)部品・システムレベルの分析・評価・加工技術について、社内外に高度なサービスを提供する(3)複数の部署にまたがる大型開発テーマについて、プロジェクトマネジメントを行う(4)材料・技術融合が必要な開発テーマに対し、専任者及び兼任者からなるプロジェクト体制をとり、関連部署と連携した顧客との共同開発を実施する――などを行う。

 短期的には既存技術の横展開、日系自動車メーカーのグローバル生産に対応しながら事業拡大を図り、中長期的には自動車産業の変革に沿った先端材料・技術開発を進め、新規需要の取り込み・創出を推進する。これらの取り組みにより、自動車向け事業の売上高を06年度の1240億円から、2015年度3500億円に拡大する計画。

 開所当初は軽量化対応技術の確立に必要な設備を導入する。主要設備は歩行者保護試験装置、塗装システム、耐環境試験装置、耐久試験装置、非破壊内部検査機器、DSC、IR、大型射出成形機、フィルム加飾成形設備、各種接合機器、CAD、CAEソフトなど。

 技術開発の重点テーマは「車体軽量化技術」「次世代自動車用部材開発(ハイブリッド自動車、燃料電池車など)」「非石油系素材適用化技術」「カーエレクトロニクス対応」。とくに炭素繊維複合材料の自動車分野での拡大を推進する考えで、樹脂との技術融合を図りながらリサイクル性に優れる熱過塑コンポジットによる外板、外装、準構造体などを開発していく。

 今後、名古屋事業場は、自動車・航空機向けの中核工場とするための機能転換を進める。中京地区に両分野向けの開発機能と生産機能を集約して、立地の利点を最大限に生かしながら開発の強化・拡充を図るもの。AMCの設置に続き、愛媛工場と滋賀工場のコンポジット(炭素繊維複合材料成形品)技術開発機能を移転して、「アドバンストコンポジットセンター(仮称)」を新設し、既存の「樹脂応用開発センター」と併せて自動車・航空機向けの総合開発拠点「A&Aセンター(オートモーティブ&エアクラフトセンター)」とする。同時に生産機能も見直し、自動車・航空機向けの樹脂、コンポジット、高機能ケミカル製品の生産体制を順次構築していく予定。構造改革は2010年までに完了する計画で、総投資額は約200億円の見込み。