PPS樹脂を増強/東レ

2008年03月26日 (水曜日)

 東レはこのほどPPS樹脂「トレリナ」の生産能力増強を決めた。東海工場(愛知県東海市)の生産設備を改造して年2500トン増やし、09年4月から1万4000トンに拡大する。旺盛な需要増に対応するため、10年までの稼働をめどに次期増設も検討する。

 PPS樹脂は耐熱性や耐薬品性、機械的強度、難燃性などに優れるスーパーエンプラで、電気・電子機器、OA機器、自動車の電装部品などに使用され、採用領域が拡大している。PPS樹脂コンパウンドの世界需要は約7万5000トンと推定され、今後も年7%以上の成長が見込まれるという。

 東レはPPSを樹脂コンパウンドだけでなく、フィルム、繊維の分野にも展開する総合メーカーで、世界一の事業規模を誇る。今回、フィルムと繊維にも適用可能な高機能タイプの重合能力を増強することで、世界一のポジションをさらに強化する考え。