広がる安心・安全制服/自動認識総合展から

2008年09月29日 (月曜日)

 RFID(無線識別タグ)を使ったユニフォーム管理が脚光を浴びている。在庫やレンタルウエアの貸し出し、クリーニング状況などの情報をリアルタイムで確認できることにより安全性の向上、業務効率化といったメリットがある。このほど東京ビッグサイトで開催された「第10回自動認識総合展」(主催・日本自動認識システム協会)から各社のプロモート商品を紹介する。

新たな付加価値になるか

 生産、流通、着用の過程が明確なユニフォームは、アパレル分野でもとくにRFIDの効果が見込めるとされる。雇用の流動化により在庫管理や流出・盗難の防止など、エンドユーザーの需要は高まっている。当初は読み取り範囲が狭い、タグや取り付けのコスト面などから実用性への懸念もあった。

 しかし2006年にUHF帯にRFIDの使用が認可されて以降、読み取りの距離は広がり、アンテナなどのハードウエアも簡易化できることから、エレクトロニクスや電機メーカー大手が開発を本格化。2007年、日本通運が17年ぶりの制服更新に伴い、それまでのバーコード管理からICタグ管理システムを導入したのは記憶に新しい。

 今回展でテンタックは「レーザーマーキングワッペン」(UHF帯RFIDソフトリネンタグ)を使用したユニフォームの個別管理のデモンストレーションを行った。ロゴのデザインが高く、RFIDタグの課題のひとつである取り付け工程で副資材メーカーとしての強みを発揮できる。ユニフォーム向けでは初めての提案だが、会場では「ユニフォームアパレルやメディカル関係の来場が多い」という。価格は1万個単位で400~500円。

 大日本印刷のブースは、関連商品、サービスの多彩な展示内容の一画を「ユニフォーム管理システム」が占めた。ユニフォームが紛失した場合でもトレースバックして紛失元を追跡できるほか、在庫管理の明確化による購入コストの削減、同時複数読み取り機能による貸し出し、返却作業の不可軽減といった効果がある。「導入コストの軽減、タグのゴワゴワ感の解消に努めてきた。製造業のほか、運輸、旅客業の関心が高い」と同社CBS事業部は話す。

 リネンタグ以外の組み合わせもある。凸版印刷はカード、ラベル以外の形状や材質のICタグ製品で様々な用途への対応力を訴求。今回は樹脂を表層材にしたコインタグ、キーホルダータイプを展示した。アルカリ性洗剤やドライクリーニングに耐性が高く、水や汚れ、熱や圧力に強いのが特徴だ。「シーツなどリネン品管理のほか、工程や廃棄の管理でも採用実績がある」。HF帯(13・56MHz)に対応しており、読み取り範囲は20~30メートル。価格がロット1万で1個110円程度。

 京都府の小林織ネームは今回が初出展。「シリコンモールドRFタグ」を中心に、小ロット、カスタムメード対応をうたった。警備服・ワーキングウエアのサンプルを並べての分かりやすい展示も奏功し、「見積もりを出して欲しいといった具体的な話ができた」と手ごたえを得たようだ。

 ユニフォーム業界ではエコロジーが付加価値要因として見直されている。市場が縮小するなかでセキュリティーや管理業務の効率化などを新たな付加価にできるか、注目される。