綿業会館・三つの扁額/ダイワボウ相談役・武藤治太氏/綿業会館の設立と変遷(1)
2008年12月01日 (月曜日)
ダイワボウの武藤治太相談役は今年5月、日本綿業倶楽部の茶話会で「綿業会館 三つの扁額」と題して講演した。この内容が日本綿業倶楽部『月報』7月号に掲載された。今回から連載で再録する。
「綿業会館三つの扁額」ということでお話をさせていただきます。綿業会館の扁額のことをお話しするまえに、この会館のことをちょっとお話しさせていただきたいと思います。
外から見ますとこの会館、何だ、古びた建物じゃないか、何の変哲もない建物だと思うのですが、いざ中へ入ってみますとその豪華さ、あるいは当時としては非常に優れた建物として建てられたのですが、そういったところにも非常に感心させられるのであります。
(会館の)正面の一番前に、じつは国の重要文化財の指定ということで、平成15年にこの建物は重要文化財に指定されたという標識が打ってあります。じつは、中之島に有名な公会堂(大阪市中央公会堂)がありますが、これは平成14年に重要文化財に指定され、大阪で大正・昭和の建物の重要文化財の第一号ということで、この建物は第二号ということのようでございます。
武藤 治太(むとう・はるた)
1937年生まれ。92年から2003年まで大和紡績社長、08年まで会長。現在は相談役。この間、経団連評議員、日本紡績協会会長などを歴任。現在は国民會舘会長、関経連常任理事、日中経済貿易センター理事、大阪商工会議所議員、大阪繊維学園理事長などを務める。