クラレ/和久井社長語る、化学品をさらに拡大

2000年10月23日 (月曜日)

 クラレは来年度から始まる第五次中期経営計画で、化学品を拡大の中心に据え、繊維は内容の充実を図る。IT(情報技術)や環境など成長分野での事業拡大も重視する。和久井康明社長は「経営指標としてROA(総資産営業利益率)やフリーキャッシュフローを重視するが、企業規模としては連結売上高四千五百億円、経常利益四百億円をイメージしている」と語った。

 次期中期計画は十月末に各事業部門、グループ会社が計画案を提出し、和久井社長を責任者とする策定委員会とのやりとり、年明けの決定を経て、二月には発表する段取り。五年後には連結売上高を九九年度より千百五十億円程度拡大することになるが、セグンメント別では化学品が中心になる。

 今上期、約百五十億円の設備投資も米国での熱可塑性エラストマー工場新設をはじめ化学品が中心になっており、来年度以降もEVOH樹脂「エバール」の海外新工場建設など、独自性のある化学品事業拡大に力を入れる。

 また別の切り口として「当社のほとんどの製品はC(炭素)とH(水素)から成り立っており、環境に優しい企業イメージを前面に出したい」意向。PVAゲル、活性炭、新規耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」など環境関連商品の売り上げは現状で三百億円弱だが、これを拡大する。オプトスクリーンなど約二百億円のIT関連も伸ばす方針だ。

 事業規模拡大のためには「アライアンスも当然、重要な選択肢になる」と積極的に取り組む姿勢を示した。

 繊維事業について和久井社長は「市場構造の急激な変化に立ち遅れた側面は否定できない」と指摘。新合成繊維「クラロンK―Ⅱ」エバール繊維「ソフィスタ」など独自素材の商品開発・拡販に力を入れる一方、「非ファッション・非衣料へのシフトを進める」考えである。