ダイワボウノイ/「エコフレンド」増やす/紙糸、レーヨン活用
2009年06月11日 (木曜日)
エコ関連素材戦略「エコフレンド」プロジェクトを推進中のダイワボウノイ。ここに来て様々な商材が拡大傾向にある。とくに王子ファイバーと連携して取り組む紙糸「OJO+」やグループ会社のダイワボウレーヨンが生産する機能レーヨンなど独自性のあるエコ原料を活用した商品開発を加速させる考えだ。
エコフレンドは「エコ原料」「安心・安全」「環境負荷低減」「省エネ」の4つのテーマからアプローチする素材ブランド戦略。最近では洗剤使用量削減に貢献する新タイプの綿100%皮脂汚れリリース素材「エコリリース」、同じくポリエステル・綿混「ミラクスリリース」がキッズ・ベビー用途や寝装用途で定番化しつつあるという。マスクで注目を集めた抗ウイルス・抗アレル物質素材「アレルキャッチャー」も新規用途開発が進行中だ。欧州での販売に向けて研究も進む。そのほかの商材も新規取り組み先が広がりつつある模様だ。
王子ファイバーと連携を強化して取り組むOJO+も認知度が高まってきた。最近では和紙をテーマに日常アイテムを提案するクリエーター集団「SET.コミュニケーション」にOJO+を提供した。3月の「インターナショナル・ギフト・ショー」ではコラボレーションでOJO+を使ったTシャツ、ジーンズ、タオルなどを提案した。ダイワボウレーヨンが生産するミルクプロテイン練り込みレーヨン「ミルククラウン」、カルボキシル基練り込みレーヨン「パラモス」など機能レーヨンと合わせて、独自のエコ原料を持つ点を強みにしたい考え。
生産工程での環境配慮も強化した。現在、生産する綿とポリエステル綿混生機はすべて安全性の国際規格「エコテックス・スタンダード100」を取得。「エコテックス・ファブリック」として打ち出している。天然由来加工剤や酵素精練、漂白剤非使用など環境に優しい染色加工工程の充実にも積極的に取り組む方針である。