ユニチカ/成長戦略に軸足移す/アジアでの展開を拡大

2010年11月10日 (水曜日)

 ユニチカの安江健治社長は今下期を中期計画達成に向けたカギの年と位置づけ、とくに販売拡大に向けた取り組みを加速させる考えを示す。

 推進中の中期3カ年計画「改革,11」では固定費削減と不採算部門の削減を骨子とする構造改革と成長戦略を重点課題に掲げており、最終年度となる来期に経常利益100億円を計画している。今上期で中計の半分を終えたが、「構造改革は計画通りに進んでいる」とし、今後は「軸足を成長戦略に移す」という。設備投資も再開していく計画で、中国とインドネシアでのナイロンフィルム増設について「今年度中に次期増設の概要を決める」という。

 また、ユニチカトレーディング(UTC)は国内市場に軸足を置きながら深耕を図ると同時に、中国を含めたアジアでの拡大を狙う。輸出入を含めた貿易額は今上期で50億円となったが、今後はインドネシアや北京の拠点と連動しながらさらなる拡大を目指す。また国内関連会社では、UTCの販売増にともない今上期は染色子会社2社も増益となった。ユニフォーム中心に生産はタイトで、UTCの松永卓郎社長は「重要な機能であり、今後強化していく」という。