丸三産業とユニチカ/綿スパンレースで合弁設立/愛媛に5000トンの工場設立

2011年02月10日 (木曜日)

 衛生材料・衛生製品製造販売の丸三産業(愛媛県大洲市)とユニチカは合弁で、コットンスパンレース不織布の製造会社「UMCT」を設立する。出資比率は丸三産業65%、ユニチカ35%で、約18億円を投じて愛媛県西条市に年間生産能力5000トンの工場を設立する。新会社の役員は丸三産業から4人、ユニチカから2人となり、社長には丸三産業社長の菊池公孝氏が就任する予定だ。

 導入する設備は縦横の均整に優れるクロスレイヤー方式で、1ラインで年間5000トンと世界最大級の能力を持つという。3月末までに工場建設を終えて4月1日から稼働させ、5年後にフル稼働で約35億円の売り上げを計画する。生産分は丸三産業とユニチカが半分ずつを引き取ってそれぞれのブランドで展開していく形で、丸三産業は化粧パフや衛生材料など自社製品の原料として使い、ユニチカはシートでの販売を行う。

 現在のコットンスパンレース不織布の生産能力は、丸三産業が年間5000トン(2ライン)、ユニチカが同4000トン(2ライン)で、丸三産業は化粧パフなどの厚物、ユニチカは薄物を主力にしている。

 ユニチカによると、コットンスパンレースの市場規模は年間1万トンで、年間5%の成長が見込まれるという。現在は両社合計で約70%のシェアがあり、今後はとくに海外の拡大に取り組む。ユニチカ、丸三産業とも現状の海外比率20%弱で、中国や台湾などのアジアに加え、欧米での拡大を狙う。