テックスプロセス出展日系ミシンメーカー/ソリューションなど幅広く

2011年04月14日 (木曜日)

 5月24~27日に、ドイツ・フランクフルトで開催されるテキスタイルとフレキシブル・マテリアルの総合見本市「テックスプロセス」へ向け日系ミシンメーカー関連の出展概要が出そろい始めた。すでに縫製機器の需要の中心は東欧や中国を経て、アフリカや南米、東南アジア地域へ移動しつつある。今回が初めての開催となるテックスプロセスだが、最先端技術のアピールの場として、世界が注目する欧州展での日系メーカーの存在感は依然強い。

グローバル化する生産ネットワークに向け存在感

 日系ミシンメーカー関連の出展は、縫製工程でのオイル汚れ防止や難易度の高い縫製の簡易化など、普遍的なテーマが多い。しかし、産業資材など縫製する生地の高価格化や縫製産地がグローバル化する中で流動性の高い縫製従事者への対応など、提案目的は時代の変化に適合したものになっている。

 加えて、ミシンだけではなく、自動機やミシンメーカーのノウハウを生かした縫製ラインごとの管理ソリューションなどの提案も目立つ。

 ペガサスミシン製造は自社ブースで「オイルバリア技術」を採用した機種を提案。シリンダーベッド型偏平縫いミシンや各種オーバーヘッドミシンなどに、同社が培ってきた縫製品の油汚れ防止技術を幅広く採用、実演展示を行う。

 さらに、ブースでは同社が縫製現場の技術伝承や作業の標準化、規格化を行う動画を使ったソリューション「DPA(デジタル作業分析システム)」のデモンストレーションも行う。

 生産管理ソリューションシステム提案ではJUKIも「ISS(インテリジェントソーイングシステム)」を打ち出す。「ISS」は縫製ラインの稼働率や縫成速度などのミシンの生産データをネットワーク管理し、リアルタイムで監視、進ちょくをシグナルで表示するなど、縫製ラインの“見える化”を支援する。

 縫製従事者の賃金コスト上昇、とりわけ中国でのコスト上昇はアパレルメーカーにとっても解決したい課題だ。「DPA」と「ISS」それぞれのアプローチ手法は違うものの、ミシンメーカーが提案する縫製現場の問題を解決する手段として、注目が集まりそうだ。

 一方、ブラザー工業は国内でも合同展を行っているペガサスミシン製造と欧州の機器メーカー合計5社の共通ブースで総合提案を行う。

 ミシンのベストセラー機で、電力消費を抑える改良などを続けている「S―7200C」シリーズのほか、刺繍などに用いる自動縫製システムBASシリーズの最新版「BAS342G」をブースで披露する。

 また、世界的にアピールしているガーメントプリンター「GTシリーズ」も展示するなど多彩な内容となっている。

 近年は中国のミシンメーカーが成長し、とくに低価格市場での競争は厳しい。今回の見本市は欧州であることもあり“ハイテク”を駆使する日本のイメージを生かした「縫製品だけでなく縫製工場にも付加価値を付与する」意欲的な内容となっている。