小松精練/海外戦略を強化/独資材展に初出展

2011年05月13日 (金曜日)

 小松精練は2012年3月期の業績を売上高360億円(前期比4・6%増)、営業利益17億円(23・6%増)、経常利益20億円(同17・8%増)と見込む。基本方針は「グローバル戦略の推進」「『挑戦と変革』を掲げ市場に新しい価値の提供」。

 海外事業では海外販売代理店との連携を強化し、欧州の大手メゾンへの「頂上作戦」を継続。中東向けの民族衣装はドバイの経済危機で落ちこんだが、トーブ用の新商品を投入し回復を図る。

 非衣料分野では独フランクフルト市で開かれる国際産業資材用繊維専門見本市「テクテキスタイル」に初出展、「プルミエール・ヴィジョンと同様に戦略商品を一気に投入」(池田哲夫社長)し、海外市場を開拓する。

 東日本大震災の影響を受けた助剤や薬剤のグローバル調達を強化。また、小松精練〈蘇州〉との連携による最適生産、最適販売を加速させる。自動車の生産台数が落ち込んでいることから車両分野向けの売上高は前期比5割減の9億円を見込む。

 福島第一原発事故を受け、日本製品の放射能汚染が懸念されていることについては安全性の説明を徹底することでキャンセルなどの影響は沈静化しているという。