テックスプロセス2011/日系ミシン大手が勢ぞろい/独自性のある機種に関心

2011年05月27日 (金曜日)

 【フランクフルト=西田貴夫】ドイツ・フランクフルトで縫製機械と関連技術の国際専門見本市「テックスプロセス2011」が24日開幕した。日系企業ではJUKI、ペガサスミシン製造、ブラザー工業、ヤマトミシン製造など大手ミシンメーカーが出展し、各ブースとも午前中から数多くの来場者を集めていた。会期はきょう27日まで。

 JUKIは630平方メートルという大ブースを構えた。出展企業の中では3番目の規模で、各種ミシンの実演を行った。新機種も数多く出品した。発売したばかりのベルトループ付け自動機「AB―1351」のほか、ダイレクトドライブによる偏平縫いミシンなど新機種を「トライアルとして出品した」(縫製機器ユニット営業部の飛田茂営業二グループリーダー)。AB―351は1台で7種類のベルトループ付け縫製ができるもの。

 ペガサスミシン製造はブラザー工業、そしてブラザー工業と協力関係のある自動機メーカー、ドイツ・ASS、SIPAMIとの共同ブースを構えた。とくに、大阪ミシンショーで発表したゼブラステッチ用の3本針フラットベット型偏平縫いミシン「W562P―01Gx356BS」をメーンに提案。特許申請中でもあることから、カバーを付けて実演を行ったが「海外では初めての披露であり、反響は良い」(顧客本部の岡本裕之販売技術部長)と言う。

 同展では日本縫製機械工業会(JASMA)もブースを構え、2012年に大阪で開催する「JIAM2012」の出展者勧誘も行った。榎本陞専務理事事務局長は「関連展示会で出展説明会を行っており、今回で3回目になるが、JIAMの知名度は高く、2012展に関心が寄せられている」と述べた。

 テックスプロセスは今回が初開催で、日系企業ブースへの来場者は多いものの、「それでもケルンショーより少ないのではないか」「各社とも様子見だけに出展社が少ない」などの声も聞かれた。

 また、同時開催の「テクテキスタイル」、「マテリアルビジョン」との相乗効果についても「顧客層が異なり、来場者が流れて来ない」などの意見もあった。