ユニチカ/バイオの耐熱ポリアミド/繊維やフィルムへも
2011年11月22日 (火曜日)
ユニチカはバイオマス由来原料を使用しながら世界最高レベルの性能を有する耐熱ポリアミド樹脂「ゼコット」を開発した。
使用するバイオマス原料はトウゴマで、バイオマス度は56%。宇治工場で2012年夏に年間100~200トンの中量産設備を稼働させ、13年に500トンへ増強する計画。投資額は合計5億円を見込む。その後、国内外での投資を検討し、15年以降の早期に5000トンとする計画だ。
ゼコットは(1)高耐熱性・高結晶性(2)低吸水性(3)耐薬品性(4)耐磨耗性(5)電気絶縁性や電気特性――などが特徴で、いずれの性能も世界最高レベルだという。
とくに耐熱性は競合他社品に比べて10℃以上の優位性があるという。30%ガラス繊維強化品の荷重たわみ温度(1・8Pa)は300℃以上に達する。
高効率な独自の製造プロセスで生産するため、コスト競争力も高い。また、ゲル化原因となる分岐構造が少ないため、将来的には繊維やフィルムへの展開も有望視される。