カケンテストセンターとカケン/インドネシアに合弁設立/試験と検品一貫で対応

2011年12月02日 (金曜日)

 検査機関のカケンテストセンターと検品会社のカケンは、2012年4月にインドネシアのジャカルタ市内に繊維製品の検査と検品サービスを提供する合弁会社「PTカケン インドネシア」を設立する。カケンテストセンターは4月に一般財団法人に移行、出資が可能となった。新会社はグループ経営のビジネスモデル第1弾でもある。

 新会社(資本金1億5000万円=カケンテストセンター80%・カケン20%)はインドネシアで、日本向け商品に加え、欧米向け商品の品質検査・検品を行う。チャイナ・プラスワンの候補地としてインドネシアは注目を集めている。

 タイ同様に素材の現地調達が可能なうえ、人件費はタイよりも安い。しかも人口は2億4000万人と、中国と同じく市場としての成長も期待される。

 場所はジャカルタのマンパン通りで、中心街から車で10分ほど。1階が試験受付・試験ラボラトリー(650平方メートル)、5階が検品受付・事務所(400平方メートル)。日本人駐在員4名、検査要員25名、検品要員50名でスタートする。生地から縫製まで一貫して業務が行え、外―外貿易の拡大を視野に入れ、欧米向けの試験機器もそろえる。

 また、カケンテストセンターの海外規格試験室と連動し、現地で欧米の試験基準などの相談に応じられるのも特徴とする。

 業務は染色堅ろう度試験、繊維鑑別試験、物性試験、安全性試験、製品試験、副資材試験、雑貨試験のほか検品・検針も行う。新会社社長となる羽生浩之国際部主任部員は「業界のために何ができるか、必要とされる場所はどこか。検討を重ねジャカルタに進出する。新しいビジネスモデルとして、現地スタッフのトレーニング進め、4月オープンを目指す」と言う。