東レ・味の素が共同研究/バイオベースのナイロン/13年に事業化を判断

2012年02月14日 (火曜日)

 東レと味の素は13日、都内で「バイオベースナイロン」の共同研究契約を結んだと発表した。味の素が植物原料から発酵技術により製造するアミノ酸・リジンを原料とするナイロン原料ペンタン―1,5―ジアミン(1,5―PD)を製造、東レがジカルボン酸と重合してナイロン56繊維を製造するというもの。試売のうえ2013年に合弁を含む事業化を判断する。

 バイオベースナイロンは、植物原料から製造される化学品を重合して製造するナイロン。従来のナイロン66はヘキサメチレンジアミンとアジピン酸を重合して生産。このヘキサメチレンジアミンを味の素の作る1,5―PDに置き換えて、東レがナイロン56を作る。「植物度は47%になり、ナイロン66並みの高強力性、耐熱性を有し、ナイロン6の柔らかさを持つ。また、綿のような吸放湿性に優れる」(東レ・田中利明理事研究・開発企画部長)という。用途としてストッキング、タイツ、インナーなどを想定。地球環境に敏感な欧米市場、中国市場への販売も期待する。

 味の素の木村毅執行委員研究開発企画部長は、「現在は糖がリジンの原料だが、非可食用原料も研究していく」と話す。次の段階ではナイロン610のヘキサメチレンジアミンを1,5―PDに置き換えて、植物度100%のナイロン510の開発も行う考え。

 すでに1,5―PDモノマーの試作に成功しており、生産プロセスを完成させ、事業性評価・試売を行い、13年中に事業化を判断する予定だ。