インターストッフ・アジア・エッセンシャル25周年(後)欧米に加え中国本土へ
2012年05月16日 (水曜日)
【上海支局】「インターストッフ・アジア・エッセンシャル」の春展では、欧米に加え、中国本土向けの提案にも活用される。
東レグループでは東レ香港以外に東レACSも独自にブースを設けた。継続出展しており、広東省などに工場を持つ香港のオーナーを狙いCADを提案。中国での人件費の上昇などで需要が高まってきているという。
「中国からのお客さんが多いようだ」と指摘したのは帝人香港の堀田和裕営業部経理。同社は循環型リサイクルシステム「エコサークル」を引き続き訴求するとともに、新たにアセアンや中国で作ったニットの提案を始めた。さらに、ポリエステルナノファイバー「ナノフロント」の中国製生地も紹介。
宇仁繊維は日本製の生地の小ロット、短納期の体制を紹介。品質の違いが分かりやすいレースやジャカードが人気だったという。同社の備蓄販売による小ロット、短納期の販売手法にも「欧米からのニーズが高まってきている」とする。
「日本国内生産のモノ作りをアピールしたい」と話すのはオフィスくに(愛知県一宮市)の佐々昭一社長。昨年秋の前回展に続いて2回目の出展で、天然素材中心に提案し、リネン使いのニットなどが人気を集めた。
カンプラ工業(香川県仲多度郡まんのう町)は中国市場への窓口としての香港の機能に期待し、初めて出展。日本製のビーズを紹介した。同社は上海に現地法人を持ち、人民元での決済が可能。薬品への耐久性など日本製商品の品質の良さを訴求した。
次回の秋展は10月3~5日、香港コンベンション&エキジビションセンターで開催。中国の国慶節連休期間中だが、引き続き来場者の高い質に期待が集まる。