特集「ITMAアジア+CITME2012」プレビュー/ポバール市況最前線/クラレ・ポバール樹脂販売部/「タスビス」が好評/ビニロンは6万トン台維持
2012年06月01日 (金曜日)
クラレの中野一郎ポバール樹脂販売部長は、PVA(ポリビニルアルコール)市場について「ビニロンは2012年も6万トン台をキープできる」と語った。同社は新商品として「TUSVIS(タスビス)」を来年度から上市する計画だ。
表は酢ビ・ポバール工業会がまとめたPVA需要状況。11年は22万5563トンと、前年比1%増加した。リーマン・ショック後、初めてプラスに転じた10年に続き、2年連続の増加である。
品目別ではビニロンが7%増、輸出が5%増、フィルムが1%増、繊維向けは前年比横ばいだった。一方、紙は1%減、接着剤が13%減で、その他用途も11%減である。
ビニロンは欧米向けが好調だったが、中野部長は「上期が5~10%増だったが、下期は90%台に下降した。今年の1~2月も30%減であるが、年間では6万トン台はキープできる」と見込み、「クラレとしては今年もアスベスト代替として堅調」なようだ。
繊維は「11年上期が5%増、下期が5%減」で、トータルでは横ばい。前半は国内回帰、後半はインドネシアなどへのシフトとみられる。この海外シフトによる国内減は、接着剤にも起きている現象だ。国内向けが減っても、輸出は着実に伸びており、この1~2月期も9%の伸びを示した。
一方、クラレは昨年からサンプリングを開始した新商品「タスビス」が好評だ。“粘度(ビスコシティー)を足す”というネーミングの通り、粘度アップが最大の特徴。これにより、使用量を減らすことが可能でコストダウン効果がある。また、保存安定性や環境対応といった特性も生まれた。来年度に上市する予定。




