トンボ社長に就任した/近藤知之氏/理論と実践 大切に
2012年09月25日 (火曜日)
入社から営業一筋。落司量則会長が係長のときから部下として営業ノウハウを叩き込まれ、まさに会長を「師匠」と仰ぐ。社内からは“昼夜を分かたぬ営業”、ライバル他社からは“要注意人物”としておそれられ、鍛えぬかれた営業マンといったイメージが先行する。
しかし、趣味は「土いじりが好き」なことからガーデニングと意外な一面。春の終わりから秋口までポーチュラカを、秋から春にかけてビオラを育て、観賞を楽しむ。ほかにドレスシャツが好きなことからカフリンクスも収集しており、100個ほど所有する。
「自分は営業ばかりで、他の経験があまりない」。だからこそ、座右の銘である「万巻の書を読み、万里の路を行く」のごとく、「もっと勉強していかなければいけない」と意気込む。書物から知識を得るのはもちろん、歩き回りながらも知識を蓄え「理論と実践を大切にしたい」。
さらに「販売というのは、やはり人に頼るところが大きい。営業マンの育成をもっと強化していかなくては」と、積極的な拡大策を図るトンボにあって、人材育成も重要課題との認識。少子化による市場の縮小、消費増税など学生服メーカーにとって難しい舵取りが要求されるなか、「トンボブランドを汚さぬよう、しっかり経営していきたい」。
こんどう・ともゆき
1980年中央大・文卒、テイコク(現トンボ)入社。99年営業統括本部販売統括部長、2001年取締役営業統括第一営業本部長、03年常務を経て10年専務。岡山県真庭市出身。57歳。