繊維ニュース

設備投資進める検査機関/顧客サービス向上で

2012年11月14日 (水曜日)

 検査機関の設備投資が活発だ。ニッセンケン品質評価センターは10月に東京事業所立石ラボを開設した。カケンテストセンター、日本繊維製品品質技術センター、ボーケン品質評価機構も内外の設備を増強しており、非繊維を含め顧客サービスの向上を進める。

海外拠点、非繊維も拡大

 ニッセンケン品質評価センターは10月1日、防災・安全評価試験などを行う「東京事業所立石ラボ」を開所した。立石ラボでは、防災基準の見直しが進められるなか、「公的検査機関への防災・安全評価試験の要望が増えている。安心・安全に関するニーズに対応する」とし、繊維製品とは異なる分野での測定に取り組む。

 視認性評価測定を中心に、防災・安全評価試験ができる体制を整え、安全標識(JIS Z 9107)、再帰反射材(JIS Z 9117)、避難誘導システム(JISZ 9095)、高視認性衣服(EN 471)などの試験を開始した。

 また、抗菌・抗カビ性試験や傘の耐久・耐漏水・強度等の品質試験も実施。「今後も生活雑貨の評価試験のメニューを拡大していく」という。

 立石ラボの視認性測定室は、全長21メートルの細長い暗室。これは15メートル先の再帰反射の標識を試験するために作られた。再帰反射測定装置、輝度計を設置した。また、機能検証室のある多機能凍結融解試験機は、測定環境をマイナス20℃まで下げるもので、東北などで使われる資材の実験には欠かせない。同室のスーパーキセノンウェザーメーターは、耐候試験機。太陽光に近いキセノンランプの照射と雨の代わりに水を落とし、耐光と耐水の両方の影響を調べる。

 生物試験室にはバイオハザードを設け、抗菌、抗カビ、ウイルス関係の試験を行っていく。そのほか、商業ドライ洗濯の試験を行うドライクリーニング室や恒温恒湿室なども設けた。

 カケンテストセンターも、東京事業所川口ラボにキセノン耐光試験機を導入した。染料は光に対して変色性を示し、その中でも紫外線に大きく影響を受ける。国内では紫外線を多く発するカーボンアーク灯を使用した方法が一般的だが、欧米などではキセノンアーク灯を用いた方法が主流である。国際化への対応として、キセノンランプを導入し、同等の試験機は大阪、香港、上海の各事業所・検査所にも配備している。

 日本繊維製品品質技術センター(QTEC)は7月、上海試験センターの名称を上海総合試験センターに変更し、安全性と機能性試験担当部門を設けた。安全性、機能性に関する試験項目の充実をはじめ、各種資格認定の取得などを図っている。中国での機能性試験増加に対応したものだ。

 ボーケン品質評価機構は、生活用品試験センターに引き出し耐久性試験機と開き戸耐久性試験機を導入した。同機構は家具の試験でも定評があり、専用試験機の導入により、納期短縮が可能になった。