東洋紡STC/中国で経編み生産/肌着は製品OEMも

2012年11月30日 (金曜日)

 東洋紡スペシャルティズトレーディング(STC)は、今下期から中国でファンデーション用経編み地の生産を始めた。販売は日本向けからスタートするが、軌道に乗れば中国内販も手掛ける考えだ。

 「ブランドごとに違いはあるものの、インナーアパレルの海外生地調達は増える傾向にある」(浜田章史インナー事業部長)という。このため、同社はこの数年、中国で糸からの一貫生産によるインナー用生地の生産体制を整えてきた。すでに、肌着用の丸編み地で体制を確立し、中国アパレル向け販売も始めているが、経編み地の生産は今回が初めて。すでに日本の大手NB向けに採用も決まった。

 丸編み地、経編み地とも一部を除き原料は現地調達し、長短複合など糸作り以降は協力工場ながら同社がかかわる。その拠点が中国子会社である東洋紡高機能製品貿易〈上海〉の青島支社で、青島支社にはインナー担当として日本から技術者を含め3人が常駐し、協力工場への技術指導を行っている。

 また、肌着用では来年度から丸編み地販売に加えて、日系向けに製品OEMもスタートする。中国アパレル向けも視野に入れるなど、同社はインナー分野における中国での生産・販売を強化している。