ユニチカトレーディング/「パルパーDD」投入/スポーツ軸に多用途へ
2012年12月10日 (月曜日)
ユニチカトレーディングは14春夏スポーツ向けで新素材「パルパーDD」を打ち出す。吸汗速乾性を持つ複重層紡績糸「パルパー」に消臭機能を加えたもので、スポーツ用途に加え、寝装分野への展開も見込む。このほか遮熱素材「こかげマックス」、気化熱を応用したクーリング素材「打ち水・ドライ」のほか、天然繊維調の風合いが特徴の「シンセティックネイチャー」などを重点的に投入する。
パルパーDDは芯部にポリエステル短繊維、鞘部に原綿改質で消臭性を付与した綿糸を使った複重層紡績糸。汗を吸収すると、においの原因となるアンモニア、酢酸、イソ吉草酸を綿が処理する。同時に芯部のポリエステル短繊維が汗を素早く拡散し、効率的に乾燥する。
学販スポーツ向けを狙うほか、ランニングなど市場で存在感を増す女性向けの提案も強める。このほかインナーなど肌に近い製品での採用も見込む。同素材を発表して以降、寝装関連で問い合わせが来ているという。
また、天然繊維調の風合いを持ったスポーツウエアがトレンドになっていることから、対応素材として「シンセティックネイチャー」を強化した。ソフトなスパン調の風合いを表現しながら、形態安定性や速乾性などの機能も持つ。パンツ用途が主軸だったが、シャツ素材も追加しバリエーションを広げた。